船前光景
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刀剣勤王維新録-袖解橋の怪奇談-のヒロイン兼ライバル。井上馨暗殺未遂事件の犯人が、犯行に使用した刀の付喪神。
味方には懐が深く、特に持ち主である児玉愛二郎に対しては過保護なところがある。一方で敵とみなした相手には容赦がない。感情的になりやすく、物理的な攻撃力は高いが頭脳戦はあまり得意ではない。
普段は人間に擬態し、女中として常に児玉の傍にいることで彼を守っている。怪奇談では児玉の後悔や葛藤に興味を持った春が事件について探りに来るが、そんな彼に敵意を抱き調査を阻止しようとする。
史実
長州藩士・児玉愛二郎の佩刀。児玉は井上馨の従兄弟と言われているが、井上との続柄に関しては不明な点が多い。
元治元年、長州藩ではイギリス、フランス、オランダ、アメリカ相手に戦争をし、結果的に敗北する。ほぼ同時期に京では薩摩、会津などを相手に敗北し(いわゆる禁門の変)、立て続けに負け戦が続いたことでお取り潰しの危機に陥っていた。
その結果内部分裂が起こり、藩内の勢力が「革新派」と「保守派」に二分された。この時井上は革新派に、児玉は保守派につく。この状況下においてもあくまで徹底抗戦を主張する革新派の動きを阻止するため、児玉は数人の仲間に従って井上の暗殺を企てた。この時に使用されたのが光景の本体である。児玉本人の回想によれば、事件直後は刃毀れと血痕による錆びが酷く、鞘におさまらなかったため羽織の下に隠して移動したという。
維新後、児玉は井上と仲良くなったことで次第に罪悪感をおぼえるようになり、何度も謝罪しようとしたが長年言い出せずにいた。実際にすべてを打ち明けることができたのは事件から32年経ち、井上が還暦を迎える頃である。この時児玉は杉孫七郎(井上に兼延を貸し与えた人物)の取り次ぎで、光景の本体を井上に引き渡している。井上はこれを快く受け取ったという。
現在は静岡市埋蔵文化財センターに所蔵されており、2015年10月には濃州関兼延(四十郎の本体)と共に展示されていた。
参考文献
『井上馨候元治の難 児玉愛二郎談話速記』
『世外井上公伝』
『井上伯伝』
『林勇藏日誌』
『山口県地方史研究 121号』
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BGM→M.Graveyard様「最後の夜」
