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イメソンで振り返る怪奇談

1度やってみたかったやつ。

元々重度のイメソン厨で、本編描く時も大体イメソンからキャラを掴んで話を膨らませております。折角なので怪奇談を描くのにお世話になった(勝手な)イメソン達について語らせてくださいまし。埋め込みだと表示が崩れるので、リンクでようつべに飛びます。

半分以上凋叶棕で構築されている。凋叶棕はいいぞ。

1話

ヨルシカ「昼鳶」

私の中での春のイメソン。
妬んだり見下してるわけではないと思うのですが、『つまらないものが見たい』『人の全部が僕は欲しい』は春っぽいなと思ってます。
自分が何もないと分かっているからこそ他人の心理が知りたい、他人の全てが見たい。
だけど他人は自分ほど物事を深く捉えてはいないんだろう。それならそれでいいからどうして皆何も考えずに生きられるのか知りたい。
そんなイメージ。

凋叶棕ティアオイエツォン「Cirno, Q?」

「昼鳶」からもうちょっと踏み込んだ春の思考回路。
1話の序盤で調べ事をしている春のイメージ。
怪奇談では「春自身が何者か」は描きませんでしたが(これを描くのは最後の最後と決めてます)、春は自他境界の外側が見たいんだと思います。
なので興味本位で他人の領域に軽々と踏み込んでいきますが、別にその相手自身に興味があるわけではありません。なので荒らすだけ荒らして満足したら去っていきます。現実にいたら絶対関わりたくないタイプだ!!

凋叶棕「セイギノミカタ」

光景のイメソン。これの別バージョンの「正義の味方」とも迷ったのですが、話の進行に合ってるのはこっちかなと。
興味本位で自他境界を踏み荒らしに来た春に対して、突然来られた光景は当然そんな春の突拍子もない行動なんて理解できないので、「我らをいつか虐げるもの達」だと受け取っています。
ならば愛二郎と共に立つと決めた自分こそが、立たねばならない。
わりとこれは光景に限らず幕末全般に合う曲かもしれません。
別バージョンの「正義の味方」の方では『嫌われ者』と書いて『正義の味方』と読ませるフレーズがあるのですが、これもむちゃくちゃかっこいいです。

2話

凋叶棕「まつりまつられ」

四十郎復活のターンなイメージ。
というより、春と四十郎の再会?
付喪神の霊力の源は人間の信仰心であることは作中で明かしていますが、信仰ってある種の幻想でもあるよねと。
ただの刃こぼれした刀ですら特別な価値を見出させ、それらは大きな幻想となって四十郎を呼び起こす。
この辺は深く読み込むと矛盾がボロボロ出てしまうので(作劇事故)、テンションで押し切りました。押し切っ……たと言い張る!!!!

凋叶棕「Cluel CRuEL」

ここからあいじろのターンです。
これは三セカを描いていた時もお世話になりまくったイメソンで、当時は以蔵かなーと思いながら聴いていたのですが今聴くとあいじろでもいける。
というか私がこういう自罰的な思考回路の人物が好きなんでは…この曲でうどんげのイメージ変わりましたし…
作中では別に聞多も恭順派の仲間達もあいじろを恨んではいないと仮定して話を進めていますが、だとしても彼の中ではずっと脳内で自分を『裏切り者』『臆病者』と罵り続けていたんだろうなと。なので、本編で出てくる仲間達の亡霊はあいじろ自身が投影している幻覚です。

凋叶棕「Unprivileged Access」

ここらへんから春の最低な一面が見えてくる。
一言でいうと「ねえねえ今どんな気持ち?どんな気持ち?(AA略)」みたいな曲です。
「聞多が従兄弟であり悪い人ではないことも知っていたが、栄二郎や藤吾に意気地なしと思われたくなかった」と答えるあいじろに対して、「いやそんな言い訳はいいから本心を聞かせてくれや」と吐かせる促す春のイメージ。

ヨルシカ「ヒッチコック」

これが一番本編でのあいじろの本心に近い?
ずっと誰かに導かれながら、自分の日常という小さい世界で生きてきた人なのかなーという漠然としたイメージが当初からあったので。だから世の中を変えたいとか大きな志があるわけではなく、幕末の騒動の中でもう戻らなくなった以前の日常にばかり耽っているような。
「苦しさなんて欲しいわけない 何もしないで生きていたい」というぶっちゃけた本音に全てが詰まっている。

LizTriangle「アナザーエゴ」

ヒッチコックの延長線?
自分を責めながらいつか自分が犯人だと知られることに怯える一方、どこかで「誰かにわかって欲しい」「許されたい」という欲求もあったあいじろの可能性。ひょんなことから春という自他境界ブレイカーによってそういう本心が暴かれてしまったわけですが、春は別にあいじろを批判することに興味はないので、「別にええやんけ」と肯定したことが結果的にあいじろの救いに繋がったと。

3話

BUMP OF CHICKEN「ハンマーソングと痛みの塔」

これは前半光景で後半四十郎かなーーー??
光景は過去にあいじろとの日常を壊された痛みを自分が攻撃するための免罪符にしているようなところもあって、完全にそう信じ込んでいるから違う見方をすることができない。
その塔を壊すには当事者である四十郎が正面から彼女の痛みを受け止める必要がありました。そのうえで「そうじゃないよ」と本来正義派がやりたかったことの意図を伝えないと、多分彼女は納得しないので。

ヒトリエ「アンノウンマザーグース」

ハンマーソングをさらに光景視点で掘り下げる曲。
一言で言うと「お前らにあいじろの何が分かるんじゃクソァ!!!!!!!!」みたいな解釈です。
原曲は多分wowakaさんの苦悩をずっと見守ってきたミクの歌だと思うんですが、無駄に拗らせたイメソン脳はこれを光景とあいじろの関係に変換するんだな!
どれだけ悪だ卑怯だとガラクタを投げつけられようと、それでも自分だけはあいじろの味方でいたい。そうすることに彼女の存在意義があるとすら思っているような。

amazarashi「とどめを刺して」

ハンマーソングをさらに四十郎視点で掘り下げる。
あいじろの本心を暴くのが春なら、光景の本心を暴くのは四十郎だと決めていました。
原曲は「自分を縛る自分にとどめを刺して自由になろうぜ!」という曲。
あいじろの味方でいようとするのはいいけど、でもそれで苦しんでんの自分じゃん。みたいな解釈で受け取ってます。
そして彼女をそこまで追い詰めたのは自分だと分かってるからこそ、「俺を殺して自由になってくれ」みたいな曲解もしてました。

amazarashi「独白」

amazarashiの武道館ライブで初めて聴いて、「あーーーっ怪奇談でやりたいことはこれだ!!!」と思ったのを覚えています。
加害者も被害者も皆それぞれ傷を抱えていて、その分だけ自分で殺した言葉がある。傷つける言葉もあれば、人を救う言葉もある。だからどんな言葉であっても、自分だけは自分の言葉を否定しちゃ駄目だと。いやあれはあれだけ病んで自分と向き合い続けた秋田さんだからこそ書けた曲だと思う…
それを光景とあいじろに聞かせてあげたい……!!!(でも途中迷走してここに辿り着くのに随分時間かかった!)

P!NK「f***ing perfect」

最後に突然の洋楽。
ここまでずっと聞多のイメソンを出していなかったのは最後に持っていきたかったからです(謎の拘り)
史実の井上さんも、過去に色々失敗して一時期鬱にもなるぐらい波乱万丈な人生送ってる方なんです。でも、最終的にはそういう自分も肯定して生きてた感じがやっぱり聞多は超合金。
だから愛二郎さんの過ちを知っても全く恨んでる様子が伝わらないし(もしかしたら思うところはあったかもしれないですが)ご本人の回想を読んでもむしろ駄目な一面ごと受け止めて児玉愛二郎という人間を肯定しているかのように私には見えたんですよ。聞多の過去のことを引きずらない性格ほんと好きです…

amazarashi「そういう人になりたいぜ」

これはやっぱりあれじゃないですかね、怪奇談のエンディングテーマ(違う)
聞多や光景、色んな人(刀)達から愛されていたことを自覚したあいじろが「そういう人になりたいぜ」って感動というか感謝?する曲だと思ってる(だから違う)
めんどくせえなって頭掻いて人のために汗をかいてなんでもねえよって笑う聞多はすごい想像できるし、最後の「君は君の道を進んでね そういう君が好きだから」は光景からあいじろに向けた言葉かなーーって気がする。

凋叶棕「/彁」

ラストの春のシーンだけ合う曲が浮かばなかったのですが、あえて言うならこちら。自分は傍観者だし、決して彼らの心に触れることはできないけど、それでも貴方達の心について夢見ることを許して欲しい。それは貴方達の心が美しいからだ。みたいな歌で、暴力的なぐらい美しい曲です…

大体!こんな!感じ!!
他にも普段イメソン変換して聴いてる曲は山ほどありますが、きりがないのでここでは割愛しますね。
どれもイメソン抜きにしてもいい曲なので、ピンときた曲がありましたらぜひ。

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